活動・事例
インバウンド集客や海外販路拡大に役立つ情報を発信。
サービス紹介、導入事例、展示会情報、海外向けプロモーションのノウハウなどをお届けします。
京都の老舗楽器店が挑む、海外マーケット拡大の一歩。海外発送で大型楽器も気軽に購入できるように /JEUGIA 三条本店(京都)
2026.06.24
2025年、訪日外国人客数は史上初の4,000万人を突破し、過去最高を記録。 特にインバウンド人気が高い京都市は、外国人観光客でひしめいています。
今回、インタビューをさせていただいたのは、京都・三条の楽器店「JEUGIA 三条本店」。外国人観光客が多く集まるエリアのアーケード街にあります。 京都で約130年営業をしている老舗楽器店に外国人観光客が訪れる理由や、海外配送サービス「ハコボウヤ」を導入した経緯などをお伺いしてきました。

Profile
JEUGIA 三条本店
本店営業部 部長 川上様
営業推進グループ マネージャー 池上様
ステージフロア サブマネージャー 永嶋様
(以下敬称略)
日本製フルートは今や品薄状態に。
ハーモニカや電子機器はお土産として人気
―― 京都の楽器店といえば「JEUGIA」というイメージがありますが、楽器店としての歴史はどれくらいでしょうか?
永嶋1898年創業の十字屋田中商店から始まり、2028年には130周年を迎えます。初めは紙腔琴(手回しオルガン)や西洋横笛(ハーモニカ)などの取り扱いから始まり、さまざまな楽器を取り扱うようになりました。 創業時から変わらず京都・三条の地で営業しており、国内外から多くのお客様にご利用いただいています。
―― もうすぐ130年なんですね! 海外のお客様がJEUGIA 三条本店に訪れるきっかけは何ですか?
永嶋外国人観光客が多い三条名店街商店街の中にあるため、通りすがりに立ち寄られる方が多い印象です。中には、事前にGoogleマップやインターネット検索をして、口コミを見て来られる方もいらっしゃいます。
また以前、ハーモニカを買われた海外のお客様が、後日メールで「今度、2度目の来店に行きます」と連絡があり、実際に来られたケースもあります。
―― リピーターとして来店される方もいらっしゃるのですね。海外のお客様はどの国が多く、どのような楽器を買われるのでしょうか?
永嶋アメリカなど欧米系の方と、台湾のお客様が多く、さまざまな楽器を購入されます。 私が担当している地下1階の軽音楽系の楽器でいうと、エレキギター、エレキベースが人気です。加えて、ハーモニカや日本発の電子楽器もお土産として人気があります。

池上3階の管楽器では、日本製フルートの人気が高く、業界全体として品薄の状態が続いています。

日音楽は、国境を超える。
海外配送やSNSで積極的にPR
―― 本当にさまざまですね。豊富な楽器を取り揃えられていることが、海外のお客様にとって魅力的に感じられているのだと思います。
外国人観光客が日本で楽器を買う理由はなんだと考えられますか?
永嶋自国で買うよりも安いというのが、日本で楽器を買ういちばんの理由だと思います。また、日本にしかない限定モデルや日本製の楽器を購入したい人が来られますね。
―― やはり日本製の楽器を目的にされている人も多いんですね。
永嶋海外の方はメイドインジャパンのクオリティや、日本人の丁寧な接客に価値を見出していると思います。
池上当店では、技術者が常駐して購入後に安心してお使いいただけるように、販売前の点検や調整に力を入れるとともに、温かい接客を心がけています。
―― 接客をされる中で、専門的なことも聞かれると思いますが、英語で対応しきれますか?
永嶋問題ありません。“音楽は国境を超える”といいますか、来店されるお客様の様子を見て何を求められているか察しています。海外のお客様であっても丁寧に対応しようという思いがあり、翻訳アプリなどを使いながらどのスタッフも積極的に対応できています。
―― “音楽は国境を超える”、素晴らしいですね! その他、インバウンド集客で具体的に行っていることはありますか?
永嶋店頭にDHLののぼりを出して、海外配送ができることをアピールしています。またSNSも活用して情報発信しています。

池上加えて、公式サイト内に免税ショップであることの案内ページを作成しています。
今後は、英語版のホームページの作成も考えていますが、まずはSNSで日本語と英語の2言語併記で発信できればと思っています。

海外配送を導入した目的は、マーケット拡大。
大型楽器を持ち帰りたい海外のお客様のニーズに応える
―― 続いて、弊社が提供する店頭配送システム「ハコボウヤ※」を導入されたきっかけや理由を教えてください。
※ハコボウヤ…スマホで海外配送伝票が発行できるサービス
永嶋もともと海外の方から「海外発送ができるか」というお声が現場店舗で多くありました。中には、ギターのネックとボディを分けて持ち帰られたお客様もいたくらいです。 そこまでして楽器を持ち帰りたいというケースもあり、手持ちで持ち帰ることが難しい楽器をなんとか海外発送できるようにと思って導入しました。

池上何社か検討させていただく中で、DHLのハコボウヤを選ばせてもらいました。不定形な楽器を配送する上で、サイズ制限がないということが決め手でした。

川上導入を決めたのは、ずばり、マーケット拡大。海外のお客様の売り上げを上げたいという目的があります。時には、スタッフ以外が全員外国人ということもあるほど、外国人のお客様が多く来店されており、売り上げアップが見込めると考えています。

―― お客様のニーズに応え、インバウンド客の売り上げを上げるのにぴったりなサービスだと思います。実際にどのようなお客様がハコボウヤを利用されていますか?
永嶋スイス、アメリカ、マレーシアのお客様に利用されており、全部エレキギターを購入されています。
―― やはりエレキギターが人気なんですね。ハコボウヤの使い心地はいかがでしょうか?
永嶋だいぶ慣れてきましたね。ある程度人に聞かれても説明できるくらいまでには理解できています。今後もどんどん活用していきたいです。
川上今後は、地下1階だけでなく、館内全体に広げていきたいです。
海外の方は、レコードの大量買いや管楽器の購入も増えてきているので、そういった商品もハコボウヤを利用できればと思っています。その際には、彼(永嶋)が伝道師になってくれるはずです。

―― ぜひ他の階でもご利用いただけると嬉しいです!
最後に、ハコボウヤ利用の最大のメリットをお聞かせいただけますか。
永嶋長期の日本旅行の際に、大きな楽器は荷物になるので、ハコボウヤで海外発送ができることは楽器購入のハードルが下がると思っています。
川上お客様は楽器を購入できないという困りごとを解消できてうれしい、弊社は楽器を購入してもらえてうれしい、高速オフセットの皆さんもうれしいみたいな、理想的なビジネスモデルなんじゃないかなと思います。ぜひ他にも広げていければと思っています。
―― ありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。

取材を終えて
大型楽器をあえて日本で購入する――。
その背景には、メイドインジャパンの品質の高さと、親切で丁寧な接客への厚い信頼がありました。
JEUGIA三条本店は、品質に対して厳しい目を持つ日本のお客様を相手に、130年もの長きにわたり事業を続けてきました。その実績こそが、強固なブランド力の証といえるでしょう。
今後も楽器の需要がさらに広がっていくことを期待するとともに、海外マーケット拡大のお役に立てればと思います。
活用いただいたサービス
インバウンド急増中の眼鏡ブランド「Zoff」/ 店舗DXで実現した業務効率化と接客力強化
2026.06.22
コロナ禍を経て、日本を訪れる外国人観光客は大きく回復し、インバウンド市場は再び活気を取り戻しています。 近年では、欧米やオーストラリアからの訪日客も急増し、観光業界ではその対応が急務となっています。 こうしたなか、インバウンド需要の拡大を受けてさまざまな取り組みに挑戦しているのが眼鏡ブランド「Zoff」です。

特に、大阪のZoff心斎橋パルコ店には多くの訪日客が訪れ、現場ではさまざまな工夫や課題解決が進められています。 機能・デザイン性に優れためがね・サングラスを多数取り揃えるZoffに、インバウンド増加の背景や現場の課題、さらに店頭配送システム「ハコボウヤ」の導入による効果について詳しく伺いました。
訪日客に支持される眼鏡購入のスピードと接客力
――インバウンドのお客様が増え始めたのはいつ頃でしょうか?
コロナ後に一気に目立つようになりましたね。実は10年ほど前に中国人観光客による“爆買い”があって、その頃から予兆はありました。 コロナ禍で大きく減少したものの、規制緩和をきっかけに来訪者が戻ってきて、現在に至るまで勢いを増しています。
――どの国からのお客様が多いのでしょうか?
コロナ後、しばらくは中国のお客様が多かったのですが最近は減少傾向で、2026年は北米からのお客様が中国を上回っています。 そのほかにも、香港、台湾、カナダ、オーストラリア、フィリピン、インドネシアなど、さまざまな地域からご来店いただいています。
――北米を中心に幅広い国から来店されているのですね。増加の理由はどのようにお考えですか?
一番大きいのはSNSと口コミですね。中国向けのSNS(REDなど)で発信している情報が広がって、それを見た方が来店されるという流れがあります。 あとは口コミの影響。特にGoogleのレビューを見て来店される方が多く、評価が集客に直結していると感じています。
――たしかにZoffのGoogleマップを見ると外国人のレビューが多いので、口コミの力は絶大ですね。
海外のお客様はどのような理由でメガネを購入されるのでしょうか?
ひとつは価格ですね。円安の影響で海外よりも安く購入できる点は大きいです。 ただ、それ以上に評価されているのがスピードです。一般的なメガネ店だと受け取りまで1〜2週間かかるケースもありますが、Zoffでは在庫があればお会計から最短30分でお渡しできます。
――30分はかなり早いですね。海外ではあまりないサービスなのでしょうか?
そうですね。海外では眼鏡を買うときに、眼科(オプトメトリー)に行って処方箋をもらって、そのあと眼鏡屋でフレームを買って、レンズも別で買う必要があります。
Zoffではその場で測定ができて、お会計から最短30分後にはその場で眼鏡を貰えるので、自国とは違うスピード感のあるサービスに魅力を感じられていると思います。
また、海外ではフレームからレンズまですべて作ってみないと眼鏡代がいくらかかるかわかりません。そのため、価格が明瞭という点も日本で購入するメリットだと感じています。

――その他、Zoffならではの強みはどのような点にあるとお考えですか?
大きく分けて二つだと思っています。
ひとつは、アニメやキャラクターなどコラボ商品が多い点です。海外でもアニメ好きな方が非常に多いので、その部分が魅力になっていると思います。
もうひとつは、接客力です。よりよい商品を選んでいただくために、お客様に寄り添いながら、細かい点までしっかり説明することを大切にしています。
インバウンドのお客様からも「丁寧な接客だった」という声を多くいただいています。
――多言語接客で何かされていることはありますか。
店舗にポケトーク(AI音声翻訳機)を投入して多言語対応を行っているほか、英語と中国語による店内放送も行っています。
また、当店では自動の視力測定機を使っていて、多言語での案内も可能です。ちなみに、海外では視力測定が別料金だったり、店舗では受けられなかったりするので、無料で視力測定ができる体験が評価されているように感じています。


――なるほど。視力測定も体験価値になるというわけですね。一日に海外の方は何人くらい測定されるのですか。
だいたい6割近くは海外のお客様を測定しています。
ハコボウヤ導入で現場対応がシンプルに
業務効率化が接客の質を高める
――続いて、Zoffでは弊社が提供する店頭配送システム「ハコボウヤ※」を導入されていますが、そのきっかけを教えていただけますでしょうか。
※ハコボウヤ…スマホで海外配送伝票が発行できるサービス海外配送の対応をする際に、送り状記入に時間がかかる、カウンターを占拠してしまうことがありました。また、送り状の記入ミスによる未着や、お客様から「いつ届くのか」といった問い合わせ対応も店舗の負担になっていました。
そうした現場の声があった中で、DHLとハコボウヤのサービスを知って問い合わせたのがきっかけです。当社は、スタッフが働きやすい環境をつくることを重視しているので、業務効率化の観点もふまえてハコボウヤの導入を決めました。

――導入後の変化はいかがでしたか?
送り状の対応がなくなったことが一番大きな変化で、非常に好評です。
マニュアルを見ると最初は難しそうと躊躇する声もありましたが、実際に使ってみると「とても簡単」という評価に変わりました。海外配送に対する作業がシンプルになって工数が減ったので、業務改善につながっています。
また、ハコボウヤの管理画面から送り状や集荷の管理ができて、DHLのサイトへワンクリックでアクセスでき、発送状況をすぐに確認できるのも便利です。

――「実際に使ってみたら簡単」という感想をいただけてうれしく思います。
非常にシンプルで使いやすいので、パートやアルバイトなど新人教育もしやすいという部分も含めて、いいサービスだと感じています。
――ハコボウヤ導入による業務改善は、接客にも影響していますか?
そうですね。業務が効率化されたことで、弊社が大切にしている接客に時間をかけることができています。結果として、お客様満足度の向上にもつながっていると思います。
――お客様から海外配送のご要望はありますか?
もちろんあります。フレーム自体の在庫は十分に揃えていますが、すべてのレンズを常備しているわけではありません。そのため、ご来店後にご要望を伺い、特注レンズを発注する流れになります。

ただ、インバウンドのお客様の場合、滞在期間が限られているため、完成を待たずに帰国されるケースも少なくありません。
特注レンズだと1週間ほどかかるのですが、「ハコボウヤ」を使えば後日配送することができます。海外配送のサービスがあることでお客様は安心して眼鏡を選ぶことができ、我々は購入機会の損失がなくなるので、積極的に案内をしています。
――お客様のニーズにも応えられているのですね。ちなみに、ご案内はどのようにされているのですか。
お客様から希望の眼鏡の種類を聞き取りした後、自動翻訳機などで「度数付きの眼鏡は日にちがかかります。どこから来られていますか」と国をお伺いしています。配送可能な国であれば「大体いくらくらいで配送可能ですが、ご希望されますか」といったように案内をしています。
――まずどこの国から来ているのかを聞き取って、配送可能か確認してから案内されているのは、一番ミスがなくていいですね。
そうですね。海外配送できると聞いていたのにできなかった場合、お客様にショックを与えてしまうので、配送可能か確認した上での提案がベストだと思っています。
Googleマップの口コミでも配送に関する高評価をいただいているので、海外配送という手段があると購入を決められるお客様は多くいらっしゃると思います。
――最後に、今後のインバウンド対応の展望をお聞かせいただけますか。
Zoffの強みである接客を、より多くのインバウンドのお客様に体験していただきたいですね。「また日本に来たい」と思っていただけるような体験を提供したいと考えています。 また、海外配送についても、各国のルールを確認しながら対応できる地域を広げていきたいと思っています。
――ありがとうございます。
取材を終えて
インバウンド需要の急増に対し、着実に対応を進めているZoff。
スタッフが気持ちよく働ける環境づくりこそが、質の高い接客につながる――そうした考えのもと、新たな取り組みとして店舗DXを推進されている点が印象的でした。
「ハコボウヤ」の導入によって、業務効率化だけでなく、接客品質の向上、さらには海外配送ニーズへの対応までを実現しました。
今後もインバウンド需要の拡大が続く中、Zoffが提供する“購入体験”は、日本での滞在価値を高め、訪日客の“最高の思い出”づくりにつながっていくことが期待されます。
活用いただいたサービス
海外配送でスニーカーの在庫切れリスクを防ぐ/CARRYME様のハコボウヤ活用事例
2026.06.16
大阪・心斎橋で限定モデルや希少なスニーカーを取り扱う「CARRYME」。
大阪店はインバウンド客に人気の高い心斎橋筋商店街に位置し、開店と同時に多くの外国人が来店します。

心斎橋筋商店街には大手ブランドからセレクトショップまで様々なスニーカー店があり、何軒もハシゴする観光客の姿も見かけます。
そんなCARRYME様では、高速オフセットが提供するインバウンド向けサービス「ハコボウヤ」をご利用いただいています。
今回の記事では、CARRYME Osakaを取材して見えたインバウンド客の注目ポイントや、ハコボウヤをご利用いただくシーンとメリットについてご紹介します。
外国人観光客に大人気
心斎橋のスニーカーショップ
お店は心斎橋駅6番出口から徒歩約3分という好立地にあり、青い「CARRYME」の文字とスニーカーをモチーフにしたロゴマークが特徴的な店舗です。

中に入ると…スニーカーがずらり!
商店街を歩いていてもとても目を引くので、スニーカー好きならついつい中に入ってしまいます。
とにかくスニーカーの種類が豊富で、ナイキやニューバランスなど人気ブランドはもちろん、なかなか出会えないレアスニーカーも多いからこそ、たくさんのスニーカーマニアたちが訪れるそう。
レアなスニーカーは価格も高く、購入者の中には「本物かどうか不安」になる方もいるのだそう。

CARRYMEの全店舗では、スニーカー・アパレル売買プラットフォームを展開していて、トップレベルの鑑定士による鑑定が行われています。
すべてのスニーカーには、正規品の証として「CARRYME認証タグ」が付属しているそうです!
取材をした日はオープン直後にお店に入ったのですが、外国人観光客が入れ代わり立ち代わり入店していました。
お店の特徴として、たくさんのサイズを用意しているので、試し履きをする方もたくさんおられました。
気さくに声をかけてくれるスタッフさんがいて、スニーカーの購入自体が思い出に残る体験になりそうです!

ハコボウヤで
在庫切れによる購入機会損失を防ぐ
そんなCARRYME様で導入いただいたのが、当社の「ハコボウヤ」。海外配送伝票をスマホで作れるサービスです。
DHL版をご利用いただいていて、お店のサイネージにも案内が。

購入したスニーカーをその場で自宅配送ができるんです。 スニーカーは重たくかさばるので、直送システムがあると手ぶら観光にも繋がります。
ですが、最もハコボウヤが使われるケースを聞くと、「在庫が無くて他店から送りたい場合」だそう。
店頭で試着をして購入検討する際、「希望のサイズがたまたま無い」ということがあるそうです。
そこで、海外配送の伝票をスマホで作れるサービス「ハコボウヤ」を案内。
原宿店や京都店など、他店から在庫を送れることを案内し、在庫切れによる購入機会損失を防いでいます。

「買いたいのに買えなかった」となると、お客様と店舗それぞれで残念な気持ちになってしまいますが、海外配送の手段があることで顧客満足度向上にも繋がります。
たくさんの外国人観光客が訪れる心斎橋。
インバウンドの可能性はまだまだ広がりを見せています。
ハコボウヤを運営する高速オフセットでは、これからも新たな価値提供を通じて、訪日客の多様なニーズに応えていきます。
活用いただいたサービス
試飲体験×海外配送サービスで、顧客単価UPへ/神戸酒心館(兵庫)
2023.11.16

今回は、神戸酒心館様に、日本酒をインバウンド客へ販売する際のや取り組みをお伺いしました。
<!--
Profile
神戸酒心館
積極的な試飲体験の案内が 商品購入に繋がるきっかけに。

――神戸酒心館の「福寿」は、世界的なコンクール「IWC2019」で金賞を受賞されたこともあり、海外の方に特に人気と聞いています。お店に来られる外国人観光客の反応はいかがでしょうか?
神戸酒心館2023年現在、団体客ツアーの方と、個人のツアーで来られる方がいます。 印象としては、みなさん事前にGoogleの口コミを見ているのかなと思います。ありがたいことに「英語対応が可能」「多言語ができるスタッフがいる」と書いてもらえているので、そういった口コミを見てこられているのだと思います。
――店頭で英語ができるかできないか」という点が、集客にも影響しているんですね。Googleの口コミを見ているかどうかというのは、どうして分かったのでしょうか。
神戸酒心館当店では日本酒のテイスティングができるのですが、そのあとにオンラインでのアンケート回答をお願いしています。どこに宿泊しているか、なぜ神戸酒心館を知ったのかなどを収集しています。

――なるほど、お酒のテイスティングと引き換えにアンケートを取ることで、更なる施策に取り組んでいるんですね。特に外国人観光客に人気のある商品を教えていただけますか?
神戸酒心館人気のお酒は、300㎖の「福寿KOBEメモリーズセット」のミニボトルのセット。あとは生酒が人気です。お土産として購入するのは難しくても、その日の内にホテルで飲む人が購入してくれます。あとは、蔵元限定のお酒やノーベル賞で提供するお酒、海外のコンクールでの受賞酒にも興味をいただいております。

――意外です!持ち帰ることが難しい生酒もよく売れるんですね。
神戸酒心館テイスティングして気に入ってくださった方が購入してくれますね。その場でタンクから瓶に入れるので、「現地でしか飲めない」レア感もあるのだと思います。

神戸酒心館来店される方は富裕層が多いのですが、「お土産を購入したいから来ている」というよりも、試飲して自身が気に入ったお酒を選んで購入されることが多いと感じています。そういった意味では、「必ずこの商品が人気!」という定番モノはないかもしれません。
――お店に入って感じたのですが、積極的にテイスティングの声掛けをされていますね。
神戸酒心館そうですね、積極的に声掛けを行うようにしています。国籍によっては機内持ち込みで1本しか日本酒を持ち帰れないため、「気に入ったものを探し当てたい」「おいしかったものを厳選して持ち帰りたい」という想いもあるのかもしれません。気に入ったものを見つけてもらうためにも、積極的にご案内しています。
神戸酒心館当店に来られるお客様は「日本酒を飲んだことがない」という方も多いので、基礎知識から丁寧に説明する必要があると感じています。

――スタッフのみなさん、外国語が堪能だなと感じているのですが、何言語くらいできるのでしょうか。
神戸酒心館当店には外国人スタッフもいて、中には1人で何言語も対応できるスタッフがいます。例えばスペイン人スタッフであれば、英語と日本語に加えてスペイン語、ドイツ語。イタリア人スタッフは、日本語と英語のほかにイタリア語、フランス語が話せます。
――クワドリンガル!すごいですね。
神戸酒心館実は、神戸市の日本語ビジネス学校に通っている方にお声がけして募集しています。多言語対応しているという点は、お店への集客にとても繋がっていると感じていますね。来店される外国人観光客の方からも「色んな言語で対応してくれて嬉しかった」と口コミをいただいています。


顧客単価UPに繋がる 「店頭配送サービス」の存在
神戸酒心館様では、こだわりタイムズを運営する株式会社高速オフセットのサービス「ハコボウヤ」をご利用いただいています。 ※ハコボウヤ…スマホでEMS海外配送伝票が発行できるサービス 海外配送のサービスが店頭にあることでのメリットや、リスク対応についてお伺いしました。――ハコボウヤのサービスをご利用いただき、ありがとうございます。ハコボウヤを導入する前とした後では、どういった点に変化がありましたか?
神戸酒心館海外に送れるサービスが店頭にあると、中にはたくさん買ってくれる旅行客の方もいらっしゃいますので、1人あたりの購入単価UPに繋がっていると感じています。
神戸酒心館送料が少し高い国の方の場合、購入するのを断念するか、悩まれることがあります。そのような場合は、「送料がたとえかかっても、自国で買うより日本で購入した方が安く購入できる」と伝えるようにしています。
――店頭でハコボウヤをご案内する際は、お客様から希望があるのでしょうか?それともお店側からご提案するのでしょうか。
神戸酒心館基本的には、旅行客から「自分の国に送れますか?」と聞かれて案内することが多いです。日本酒に関しては、EMSで送れる国/送れない国と分かれるため、リストを見ながら確実に送れる国の方から案内するようにしています。

――日本酒はアルコールという分類上、海外へ送れる国とそうでない国とでかなり分かれるんですね。
神戸酒心館ちょうどこの前、海外の方で12万円のお買い上げをしてもらい、ハコボウヤで配送処理をしました。実は、リストではその国への配送が△になっていたので、送れるか微妙なところでして…。
神戸酒心館「ちゃんと届くかわからない」という点を伝え、了承を得てから発送をしました。昨日配送したばかりでまだ届いたかわからないですが、郵便局では受け取ってはくれている状態です。
神戸酒心館ほかにも、送れない国の方がいらっしゃったときに、アプリ上で「NG」という表記が出ました。その際は、配送をお断りしました。また、送れる場合でも、リスクを減らすために「翌日に配送しているが、1週間2週間程度の配送時間がかかる」ということは伝えるようにしています。

――配送前に、海外配送の注意事項をお客様へ伝えているんですね。他に、海外配送の際に気を付けていることはありますか?
神戸酒心館日本国内への配送時と比べて特に大きな違いはないですが、瓶が割れないように強度を強くして配送しています。

――当社のサービスを使っていただき、ありがとうございます!いただいたご意見や店内の導線をもとに、これからも更なるインバウンド事業の需要取り込みに向けて、サービスの向上に取り組んでまいります。
取材を終えて
神戸酒心館では、海外展開以外の取り組みにも非常に力を入れている、その一つがエシカルな取り組みだ。 瓶をリサイクル素材に変えたり、節水・省エネルギー化に取り組むなど環境面へのアプローチや、兵庫のお米農家と協力して農家の後継ぎ問題を解決するための取り組みなどを行っている。 2020年には日本の酒造メーカーとしてはじめて「ウォーター・マネジメント アワード」を受賞し、他の蔵に先駆けて「地球に優しい活動」をされていることが印象的だった。 SDGsは一社だけが取り組むのではなく、国際社会共通の目標であり、企業が一体となって取り組むべき課題。単に日本商品を普及し、広めていくのではなく、環境や伝統問題にもアプローチしていく「輪」を、私たちも広げていきたいと思う。これまでの取材記事はこちら
【越境事業インタビュー】店頭配送の選択肢が、更なる購入を生むきっかけに。/眼鏡市場 なんば店(大阪)
2023.10.12
大阪の観光スポットとしても有名な、道頓堀のグリコ看板。 2023年8月に訪れた時には、たくさんの人、人、人。そのほとんどが外国人でした。
そこから戎橋商店街を通って2分ほど歩くと、眼鏡市場なんば店があります。

眼鏡市場なんば店には、お店がオープンする11時から閉店する20時30分まで、たくさんの外国の方が訪れるそうです。
「時間帯によっては、お店の中に10人ほど訪日のお客様がいらっしゃる、ということもありますよ」と話すのは、眼鏡市場なんば店の大井佳宏さん(以下、敬称略)。
今回は眼鏡市場なんば店にお邪魔し、外国人観光客の買い物の特徴や接客の際に心掛けていること、利用されている店頭配送サービス「ハコボウヤ」のメリットをお伺いしてきました。

Profile
眼鏡市場 なんば店
大井佳宏 様(以下敬称略)
「旅ナカ」での買い物だからこそ、
一緒に楽しむ接客を。
―― なんば店ではコロナ禍前より外国の方がたくさん訪れていたとのことですが、2023年9月現在、外国人観光客の戻り具合はいかがでしょう。一日あたり何人くらいの方が来られますか?
大井シーズンにもよりますが、数えきれないほど来られますね。時間帯によってはお店の中に10人くらい訪日のお客様がいらっしゃることもあります。12時頃~閉店までがピークですね。
―― 閉店時間まで外国の方が来られるんですね! どういった商品を目的に来店されるのでしょうか。
大井当店ではサングラスの品数が多いので、店頭に置いてあるサングラスに興味を持っていただいて、入店されるというパターンがよくあります。
入店されてからは、「日本製のメガネはありますか?」と聞かれることも多いですよ。遠近レンズなど、「品質の高いレンズが追加料金なしで組み合わせられる」と伝えると、「本当に!?」とびっくりされることもあります(笑)。
▲福井県鯖江市の自社工場で製造された眼鏡市場のメガネ。ブランドフレームを含む一般的なメガネの不良返品率が0.9%なのに対し、眼鏡市場オリジナルメガネの不良返品率は0.4%以下。さらに自社工場で製造するメガネに限定すれば、不良返品率は0.14%まで下がるなど、驚異的な品質の安定性を誇り、高品質なメガネを提供し続けている。
―― 日本製のメガネって、海外から注目されているのでしょうか。
大井日本のメガネの品質は、かなり信頼をおかれていますね。あとは、「日本に来たからには日本製を買って帰らないと!」となるのだと思います。
―― 確かにそうですね(笑)。外国人観光客がメガネを買うフローは、基本的には日本人と同じですか?フレームを選んでから視力測定をしていくという流れでしょうか。
大井基本的には同じです。訪日のお客様は家族やグループみんなで視力測定をされて購入されることもあります。
―― 誰かが買っていると、連鎖的にみなさん買いたくなるのでしょうか?
大井1人の方の視力測定をする際、お連れ様から「視力測定をしたい!」と仰っていただいたり、こちらから(待ち時間があるので)視力測定をお勧めしたりすることがあります。そうすると、「私も買おうかな?」となりまして…。お連れ様も購入される、ということがありますね。
――「日本のメガネ屋さんで視力測定をしてもらった!」という体験も、旅の醍醐味になっているのかもしれませんね。
▲「視力測定」はメガネを買うフローで欠かせない。外国人観光客にとっては旅の楽しみの1つにもなりうる。
―― 外国人観光客を接客していて、何か嬉しかったエピソードがあれば教えてください。
大井数か月前に当店で購入いただいたお客様が、再来日のタイミングでまたお店に来てくれる、ということがありました。購入されたときに名刺を渡していたので、「大井さんはいる?」と遊びに来てくれたんです。私だけではなく、他のスタッフでも同じことがあるみたいですよ。
―― それは嬉しいですね。接客の際に、何か気を付けていることはありますか?
大井眼鏡市場を選んでいただいたからには、「メガネを選ぶところから楽しんでいただきたい」と思っています。
大井来店される外国の方は、旅行中だよという方が多いです。旅って、とってもテンションが上がりますよね。だからこそ、こちらもテンションを合わせて、オーバーリアクションで対応するようにしています。「メガネを売る」ではなくて、「日本での旅行が楽しい」と思ってもらえるような接客を心がけています。
―― オーバーリアクションというのは、例えばどのような声掛けでしょうか?
大井大阪という特性もありますが、「笑かしてなんぼ」かな、と。(笑)
サングラスをかけてもらって「似合ってるよ!」とか、「こういうサングラスはどう?」とか。とにかく笑顔で、フレンドリーに声掛けすることを意識しています。
大井あとは、できる限り母国語で対応すること。当店には中国のほか、韓国やベトナム、タイ、アメリカなど様々な国の方が来られます。スタッフが対応できない場合は、翻訳機を使っています。やっぱり、母国語でやり取りできた方が、みなさん親近感がわくのかな、と思います。
旅行者の買い物は「帰国直前」も多い。
海外配送の手段があることで、
購入率UPにもつながる結果に。
眼鏡市場 なんば店では、こだわりタイムズを運営する株式会社高速オフセットのサービス「ハコボウヤ」をご利用いただいています。 <br<※ハコボウヤ…スマホでEMS海外配送伝票が発行できるサービス
店頭で海外配送をどのようにご案内しているのか、また海外配送のサービスが店頭にあると、どのようなメリットがあるかをお伺いしました。
―― ハコボウヤのサービスをご利用いただき、ありがとうございます。ハコボウヤを導入する前とした後では、お店でのオペレーション時に何か変化はありましたでしょうか?
大井「海外配送へのハードルが下がった」というのが一番大きな点ですね。
大井なんば店ではコロナ前から海外配送の需要が多く、EMSを利用していました。
ハコボウヤを導入する前のオペレーションとしては、訪日のお客様に手書きいただいた配送先情報を眼鏡市場の本社に送り、本社から海外へ発送していたんです。手続きするだけで時間がかかりますし、手書きだと「何を書いているかわからない」ということもありました。
―― その当時は、あまり積極的には海外配送をお客様にご提案していなかったんですね。
大井「お客様から要望が有ればご案内する」という感じでした。訪日のお客様が多いとはいえ、対応にかかる時間とリスクを考えると積極的にご案内できなかったですね。
大井ハコボウヤはスマホで情報を入力していくという分かりやすさもありますし、お客様ご自身が情報入力することで、記入していただいて文字が分からないなどのトラブルもないため、積極的に海外配送のご案内ができるようになりました。
また、EMS伝票が店舗から直接出力できるのも、すぐに商品が送れるのでスムーズだと感じています。
▲ハコボウヤの画面。外国人観光客が自分のスマホで送り先を入力していく。
▲旅行者が入力した情報は、管理画面からすぐにEMS伝票を発行することができる。眼鏡市場なんば店では、配送に関する注意点をあらかじめ伝え、それでもEMSで配送するかどうかを旅行客に決めてもらうようにしている。
大井当店では、帰国の直前にメガネを見に来店される方が結構多いんです。
―― そうなんですね。やはり観光する間は荷物を減らしたいからでしょうか。
大井そうですね、先に観光をして、滞在期間が残り2~3日となったタイミングで買い物をされる方が多い印象です。度が入っていないメガネやサングラスなら当日にお渡しできますが、度が入ると一週間くらいかかる場合もありまして…。
大井「一週間後じゃ受け取れない、どうにかならないの?」というときに、対応することが出来ず、購入に至らないケースが一定数ございました。
大井その「購入に至らないケース」が、海外発送という選択肢があることで、購入してくださるお客様が増えたというのは大きかったです。
―― お客様にとっての選択肢ができたということですね。
大井配送という手段があることで、一部は手荷物で持って帰るけど、間に合わない分は配送するなど、家族単位でまとめて買ってくれることも増えました。「送れない」となったら、もしかすると手荷物で持って帰る分もキャンセルになったかもしれません。
お客様もストレスなく購入することができますし、旅に満足して帰ってもらうという点でも、ハコボウヤは非常にありがたいサービスだなと思いました。
―― こちらこそ、サービスを使っていただきありがとうございます!
取材を終えて
単なる買い物ではなく、外国人観光客は「旅」をしている――。
だからこそ、お店に来た時の思い出が、そして日本の旅自体が楽しいものとなるように、スタッフさん自らが楽しんで接客されているんだなと感じました。
眼鏡市場 なんば店さんの店舗を出たのがちょうど11時。
戎橋商店街にはたくさんの観光客がショッピングやランチタイムを楽しんでいて、ますます訪日需要の高まりが期待できそうでした。
2025年の万博に向けて、私たちも大阪の企業として、日本観光を盛り上げるお手伝いができればと思います。